2021年3月27日土曜日

大山崎山荘美術館「開館25周年記念 夢をめぐるー絵画の名品より」

 https://www.asahibeer-oyamazaki.com/

 . 昭和初期の実業家の山荘を、アサヒビールが買い取り、美術館として開放している。美術館に改装した際に、高名な建築家による現代建築が足されて、建物も見応えのある施設となった。
 コレクションは、近現代の絵画と、ペルシャから河井寛次郎に至る陶器。なかでも、他の場所でも飽きるほど観たはずのモネの水蓮が見応えがあった。まだ視力が衰えきってしまう前の作品だろうか。輪郭が比較的はっきりとした、モネの庭。
 テラスからは、宇治川と鴨川、木津川の合流地点が見下ろせる。後鳥羽上皇の水瀬離宮が、その辺りにあったはずだ。西国街道の面影を探しながら、隣駅まで歩いて帰ろう。

2021年3月22日月曜日

一年半の沈黙の意味

 大学を離れて教職に付き、また大学に復活しつつある、ただそれだけなのだが。

「隠者は、芸術生活を創造した。」(折口信夫『隠者の文学ー芭蕉と西鶴』)

芸術は差し置いても、生き方が創造である人と、消費である人との差は大きい。だから、永井荷風は『断腸亭日乗』を絶やさなかったのだ。